自由体操~人生は体操だ。

心がけるだけでだるさも痛みも運動不足もぜんぶ解消

The Last Waltz を観て思う(知識は偏在する)

平成30年度渋谷区立小学校PTA連合会総会

平成30年5月16日@某所、渋谷区立小学校PTA連合会総会が開催されました。日本が世界に誇るおしゃれ発信な街で、こんな地味な(^。^)

ワタクシ、某小で4年目のPTA会長を務めておりまして、このときお隣小の前会長さんからお勧め頂いたのが、「ザ・バンド『The Last Waltz』」という映画です。彼はこの映画の配給のお仕事をされています。で、早速翌日(最終日だったので)拝見しに参りました。

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劇場は「ヒューマントラストシネマ渋谷」。1階からエレベーターに乗れない?(見つからない?!)というおしゃれ発信な街に相応しいビルにあります。席に着くや隣のおじいさんからロックについて語られ、心和みますがすぐに上映開始、、、

そう、ロックバンドのドキュメンタリー映画なんです。その名もTHE BANDという名のバンドが1976年にサンフランシスコで行った解散コンサートの模様を巨匠マーティン・スコセッシがフィルムに収めた、という作品です。そのデジタル・リマスターによる再映です。ボブ・ディランはじめ、(生きてれば)御年70過ぎになっていよう大スターたちとの競演が見処なもので、お客様には出演者と同世代の方が多くて、、、

people at theater

予告編は ↑ここをクリック

、、、やがて、エンドロール。ジワーーーっと感動しました。コンサートでの演奏に楽屋などでのインタビュー(聞き手のスコセッシが若い!)が挿入されるというシンプルな作りですが、その切り口からは人生の痛みがじんわりと。。。同じ頃に同監督が撮った『タクシードライバー』のようにヒリヒリではなく、あくまでもじんわり。

そして、見終わった私の心にも別のある痛みが、、、それは、

2つの恥

一つ目は古文で習った「相手が優れていると感じる」という意味の恥。

だって、ボブ・ディラン、リンゴ・スター、ロン・ウッド、ニール・ヤング、エリック・クラプトンという錚々たるミュージシャンが競演してるんです。ザ・バンドを敬愛して。それはそれは、恥ます。恥じ入ります。

二つ目は現代語の恥。「自らの至らなさを痛感する」という意味の恥。

いやあ、お恥ずかしいことにワタクシ、ザ・バンドを知りませんでした。劇中演奏される曲は見事に1曲も知りませんでした。ボブ・ディランの「Forever Young」さえ耳に憶えがありませんでした。(フォーエバー・ヤング?!サントリーのセサミン!?)

俺が10歳の時に解散したロックバンドなんて知らねぇよ。

そう言ってケツをまくっちゃいましょうか。

いえ、このたびこそは「無知の知」を知りました。

俺はなにも知らねぇ大馬鹿野郎だ。とは、言いません。それほどの謙譲の美徳を備えていません。

無知、というよりは、偏知、とでも呼んだ方が良いでしょう。

子供の頃、週刊誌の編集長だった父に「(俗な)雑学が大事」「何事にも好奇心を持て」としつこく教え込まれたワタクシは、大人になってそれなりに広く浅い知識を身につけた、つもりでいました。

でも、知らないことこそ山ほどあるんです。

知っていることは塵より小さい微塵で、一生かけて積もらせても山にはならないのです。

現代アメリカ音楽全般に興味がない、わけではありません。

ストーンズやホール&オーツやブルーノ・マーズなんかは大好きです。

趣味は偏るのです。

偏ってこそ趣味です。

そして、ザ・バンドは知らない方の偏りに入っていたのです。

ボブ・ディランのバックバンドだったなんて全く知りませんでした。だって、ボブ・ディランにも興味がないですから。

興味がない、、、

そうなんです。「何事にも好奇心を持て」という父の教えは結局のところ守られていないんです。

嫌い、ではありません。

苦手、とも微妙に違います。

「良さは認めるけど」というニュアンスが欲しいのです。なにかいい言葉は、、、あ、ありました。

敬遠、です。

敬ってるんだけど遠ざけちゃう。

そういうことですね。

他の言い方をすれば「他にもっと好きなのがある」。

音楽であれば「どうせ聞くならこっち聞く」。

私の場合、メッセージソングはちょっと苦手、いえ、敬遠してるんですね。自然と。

最近よく聞いているのは Gnarls Barkley の Crazy

興奮や情熱より日常や冷静の方が好きなんです。この曲もどこか淡々としてていい。

ワタクシ、運動もスポーツも敬遠しております。自然と。

好きなのは自由体操なんです (^_^)

やる気を出さず淡々としてて。

おまけに自由体操なら「塵も積もれば山となる」ですから。