凝りや痛みに効くのは、1回や2回の自由体操ではない
私は20代半ばのころ、右足の付け根の股関節痛に悩まされていました。
その頃は、すでに肩凝りとも長いつきあいでしたが、肩凝りはマッサージでなんとかなる、と思っていました。
(根本的な解決にはなっていませんが、マッサージにはホントによく行ってました)
一方で、股関節痛は「ずれ」「歪み」「詰まり」などが原因だと自己診断して、マッサージでは治らない、と思っていました。
そこで、私は生まれて初めてカイロプラクティックを受診してみることにしました。
1983年頃でしたので、「インターネット」はまだ一般に普及していません。
どうやって探し出したのかうっすらとしか覚えていないのですが、私は渋谷の東急ハンズのそばのカイロプラクティックを訪ねました。
(たぶん、電話帳で調べて、渋谷か赤坂のカイロに片っ端から電話して、応対の「感じ」だけで判断したのだと思います。テレビのADがいかにもやりそうな方法です)
結果、1回で治りました。
マンションの1室で、白衣の初老のカイロプラクターが一人で淡々と受付も施術もされていました。
施術する部屋は(思ったより)広く、大きな窓は開放感があり、でも部屋はなぜか薄暗くて、その薄暗ささになぜか私は「治療院」としての信頼を感じました。
嘘のように治ったので、同じような痛みに悩んでいた会社のI先輩に紹介したら、I先輩も通うようになり、I先輩はさらに女優さんに紹介したりして、その治療院の評判はホントの「口コミ」で某テレビ関係者の一部に少し広まりました。
(ちなみに、I先輩はいま、某テレビでとても偉い人になっています)
でも、数ヶ月後に、私の右股関節痛は再発しました。
で、また、治療院に行きました。
行くと痛みはなくなりますが、しばらくするとまた痛くなりました。
それを、数回繰り返した後、もう諦めました。
それから20年くらいずっと、痛みやしびれは、ひどくなったりやわらいだりを繰り返していました。
40代半ばになると、
「もういい歳なので、死ぬまで凝りや痛みとつきあっていかねばならないのだ!」
「いや、もっといろんなところも痛くなるのだ!」
と、諦めは覚悟に変わりました。
ところがです。
現在52才の私は「いつの間にか」すべての凝りや痛みから解放されていました。
嘘のようにどれも治っています。
再発どころか、体中どこもかしこもさらに良くなっています。
去年より今年の方が良くなっています。
昨日より今日の方が良くなっています。
なぜなら、自由体操を「習慣化」したからです。
「習慣化」の話は昨日書いたばかりです。
「習慣化」とは「続ける」です。
「習慣化」は「心がけ」とも言えますが、
理想的な「習慣化」は「心がけ」もせず、無意識に「続ける」ことです。
究極の「習慣化」は「呼吸」のように「心がけない」ことです。
習慣化は力なり
いつでも、どこでも、どんなふうにでも、体のどこでも、少しでも、自由に動かす。
いつでも、どこでも、どんなふうにでも、体のどこでも、少しでも、自由にもむ。
それだけではダメです。
1回や2回や3回、いや10回でもダメです。
でも、1ヶ月続ければ「ん?」の日が来ます。
「ん? なんかちがうぞ」という、変化の感覚です。
3ヶ月続けると「あ!」の日が来ます。
「あ! ○○するのが前より楽になった」という、改善の感覚です。
前より楽になったのは「続けた」からです。
自由体操の「習慣化」によって、肉体がやわらかくなったからです。
少しやわらかくなっただけで、何十年も悩んでいた痛みが解消することもあります。
しかし、しつこい「凝りと痛み」もあります。
「凝りと痛み」は連動することがあります。
おまけに「凝り」と「痛み」は離れていたりします。
「もんでも、もんでも」なかなかやわらかくならない「凝り塊」が、別の場所の痛みを誘発しているかもしれません。
凝り塊についてはこちらも
しかし、「もんでも、もんでも」では、しょせん2回です。
その程度でダメです。
でも、習慣化すれば、1ヶ月で「もんでも」× 30回です。
そんなにもんだらどんな「凝り塊」だってやわらかくなります。
だって、しょせんは「お肉」ですから。
「凝り塊」は「アボカドの種」のようにお肌という果肉に包まれて、体のどこかに存在しています。
でも、「凝り塊」もしょせんは「お肉」です。
「アボカドの種」ではありません。
30日ももんでいればさすがにやわらかくなります。
(このお話は次回「深層筋の「凝り塊」をほぐして股関節痛を治す ~ 凝りはアボカドの種のように」に続きます)
私の右股関節痛はお尻の深層筋に潜んでいた「凝り塊」が原因でした。
自由体操を「習慣化」したおかげで、私のお尻の「凝り塊」は「いつの間にか」やわらかくなり、「いつの間にか」右股関節痛は完治していました。
「習慣化」によって無意識に続けることができれば、「いつの間にか」痛みや凝りを取り除き、健康を改善することができます。
そのためには「継続」あるのみ、です。
継続は力なり
私たちが高校生の頃、代々木ゼミナールの教室には、筆文字で大きく書かれた2枚のメッセージが貼られていました。
それは、
継続は力なり
と
日々是決戦
でした。
当時、麻布の高2-5の教室にも、この2枚(本物)が貼られていました。
真偽は確かでありませんが、同級生随一の近隣女子高生の人気者、Tくんが代ゼミから持ち帰ってきたものと伝えられていました。
(ちなみに、Tくんはいま、中国地方の某有名百貨店の社長さんです)
継続は力なり。
ちなみに当時の麻布高校の教室には他の予備校のポスターも貼られていました。
こんなふうに、、、
いまはどうなんだろ?
記事はいつもながら私見です。
医学的な定義とは異なるかもしれないことをご承知置きください。
自分で自由に体を動かす人がひとり増えれば、日本がひとりぶん元気になります。
2020ならまだ充分に間に合います。
自由体操で動かしましょう。

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